今、面白いドラマは「MAD MEN」か「中学生日記」

松本人志の放送室」がない今、笑いを軸に青臭くてもなんでも「論」にして語ろうとする「東京ポッド許可局」の存在が大きくなっていると思う。ただ、「第101回“しんぼる”論」では「教育テレビのドラマ」が少し揶揄されていた。今、面白いドラマは「MAD MEN」か「中学生日記」なのに。先日放送された「仮面親友やってます!」は個性の尊重と趣味(共同体)を超える連帯を描いた秀作。
ワルキャラ、アニメオタク、イケキャラ、フツーキャラ……とどこかのグループに属し、キャラを演じることが求められる学校の窮屈な日常で、それに違和感を覚える別のグループの生徒同士が引かれ合い──という話。最後、ドラマのテーマになっている曲をライヴハウスで演奏するという難しいこともやっている。それにしても「あの子、アニメオタクと本の貸し借りをしていた。本当はオタクだったんだ」と「フツーキャラ」グループから仲間はずれにされるとか……。http://www.nhk.or.jp/nikki/ura/index_re_main.html


ところで「東京ポッド許可局」が「放送室」の代わりになるかというと微妙な話。「放送室」を初めて聴いたときは、ほとんど雑談なのにきっちりと会話が噛み合っていることに驚いた。さすがに何十年もの付き合いがあると違うのかもしれないし、何年も続くと新鮮味が薄れてきたが、それにしてもこんなにも無駄がなく、それでいて窮屈でもなく、しかも笑いになっている雑談が何十分も続くものなのか、と。この二人に比べると阿吽の呼吸が欠けているせいか、「東京ポッド許可局」は意見が一致しないことが少なくない。いや一致しないこと自体は別に問題ではないのだけど、どのように一致していないかがきっちり詰められていないことがあり、それがちょっと居心地が悪いんですよね。青臭いとはそんな意味でもあり、裏を返せばリアルということで……。