プロvs.アマ

例の事故をきっかけに、車掌に対する嫌がらせが増えたらしい。車掌vs.乗客といっても、それを煽る気はもちろんない。たしかにプロとして然るべきサービスを提供できないのはいただけないけど、サービス業者にやたら居丈高な態度をとるのもどうかと思う。もしかして満員電車が潜在的敵対関係につながっているのだろうか……。車掌vs.乗客というか、無賃乗車をめぐる戦いといえば『北国の帝王』を見たのは何年前だろう。あれはひたすらプロとプロの戦いだったなあ。
ところで、将棋の世界は相撲と並び、プロとアマのレベル差が著しいといわれる。また、三段以下の奨励会員と四段以上のプロは、待遇にも雲泥の差がある*1。プロになれるのは半年に一度、リーグ戦を勝ち抜いたふたりだけ。しかも26歳までにプロになれなければ退会という年齢制限もある。よって三段リーグ戦は熾烈をきわめ、それゆえ逆に、四段になりたての棋士は段位以上の実力があるともいわれる。
瀬川晶司は年齢制限によって退会したものの、その後、アマとして活躍し、プロを次々と下した実績が認められ、今回、きわめて異例のプロテストが行われることになった。これはタイトル戦も霞みそうなイベントになりそうな予感。

瀬川晶司氏のプロ入りについて」
http://www.shogi.or.jp/osirase/segawa/youkou.html

対局者はやっぱり米長邦雄が考えたのかな。紹介文もなかなか気が利いている。とくに佐藤天彦三段。

奨励会三段からフリークラス四段編入を認められたにもかかわらず、三段リーグにとどまり、四段を目指している。
瀬川晶司氏とは全く相反する勝負師観、人生観を持つ。
奨励会員の気持ちを配慮して最もふさわしいと判断した。

まさにプライドを賭けた戦い。『月下の棋士』みたいなわくわく感があるなあ。ところで「フリークラス四段編入」ってなんだ??

*1:正確には奨励会員はアマチュアではなくプロの卵。