2004-01-01から1年間の記事一覧

どうやって謝るべきなのか?

傷害事件で活動自粛中の吉本興業のタレント、島田紳助(48)が来年1月から活動を再開することを受け、被害を受けた同社女性社員(40)の代理人、雪田樹理弁護士が28日、大阪市内で取材に応じ、あらためて示談を否定した。 雪田弁護士は「吉本興業が、…

M-1グランプリ2004雑感

あまり予想を裏切ることなく、アンタッチャブルが優勝。パワーと勢いで他を圧倒していた。 南海キャンディーズのネタは初めて見た。ツッコミの山里はガチンコ漫才道で生徒として出演してたやつだ。懐かしい。またすごい相方を見つけてきたなあ。しずちゃんか…

長島有里枝展@NADiff

1993年、パルコ主催の公募展「アーバナート」で荒木経惟に見いだされ、女性写真家ブームの火付け役的存在となった長島有里枝の個展。 記憶を頼りに再現すると、こぢんまりした白い展示空間に、日常を撮った六つ切りのカラー写真が数十点、いくつもの表情を連…

映画館でキレてしまう

いまさらだけど、今年ももうすぐ終わることだし、「腹が立っちゃったことベスト5」のひとつを書き留めておきたい。それは真夏のある日曜日の出来事だった。新宿三丁目の映画館、某スカラ座では、およそ20分後の上映終了を待つ列が、地下一階の劇場入口から…

教育と訓練──「金八」と『ベルリン・フィルと子どもたち』

先週の「3年B組金八先生」はほとんど一本調子の熱血ドラマだった。それを決定づけたのは冒頭の金八の挑発。授業をボイコットされた金八は思案したのか、怒りも落胆も隠して教壇に立ち、戸惑う生徒たちに、したたかに「喧嘩」をふっかけた。動揺している相手…

岩井俊二『Love Letter』

『Love Letter』は韓国で大ヒットしたらしい。そのせいか、岩井俊二は韓国人のあいだでとても有名で、街を歩くと声をかけられるほどだという。また、少し前に観た『リリイ・シュシュのすべて』の強烈さが気になっていたので、今さらながら観てみた。この映画…

元クラウディーズライブ 第五回 公開録音

そういえば一週間前、元クラウディーズ http://www.ninpop.com/moto/のライブを観に行った。僕にとっては「放送室」と並んで、今もっとも心地よくトークを聞ける機会のひとつ。今回はほぼ二ヶ月ぶりと久々だったせいか、三人ともなかなか調子が掴めない様子…

『3年B組金八先生』を見て考える

現実世界では見たこともないし、残念ながらやったこともないのだけど、ひと昔前のテレビドラマでは、若いカップルが果物でキャッチボールするという演出があったような気がする。果物は若さの象徴だったのだ。たとえば『ふぞろいの林檎たち』のオープニング…

三谷幸喜原作/脚本映画『笑の大学』

『笑の大学』は大平洋戦争直前の1940年、警視庁取調室が主な舞台。検閲官と喜劇作家が、上演許可をめぐり、台本について押し問答を重ねるうちに、共作関係を築くようになる。果たしてどのような台本が生まれるのか──みたいな話。原作・脚本は三谷幸喜。もと…

韓国映画『オールド・ボーイ』

カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『オールド・ボーイ』http://www.oldboy-movie.jp/を観た。何者かによって、なぜか15年間も監禁された男の話。『華氏911』に僅差で破れ、パルムドールを逃したものの、審査委員長のタランティーノに絶賛されたという…

三谷幸喜映画の「面白さ」

三谷幸喜という人はとても優秀で、日本において、指折りの脚本家であり喜劇作家であることは、だれもが認めるところではないだろうか。僕は彼の仕事のすべてを追っているわけではないし、舞台はひとつも観ていないけど、映画やテレビの仕事はわりと注目して…

「恋のから騒ぎドラマスペシャル」

「恋から」歴代名物出演者3人に焦点を当てた、それぞれのドラマを制作すると聞いて、期待すると同時に不安を覚えていたのだけど、結果としてはなかなか面白かった。 第1話は高飛車な三十路のスッチー、通称“掛布”、第2話は語尾に「タン」をつける妙な喋りで…

曙がいよいよ苦しくなってきた

曙太郎がいよいよ苦しくなってきた。プロレス転向という噂も囁かれている。しかし、ガチを求めてK-1に参戦しておきながら、結果を出さないまま転向できるのか? 心情的には難しいでしょう。 ところで、今回少し気になるのは「ガチがダメならプロレス」という…

『呪怨』と『稀人(まれびと)』

『呪怨』はホラー映画ではなく、ドッキリ映画というほうがふさわしいのではないか。もちろんテレビ・バラエティでいうところの「ドッキリ」とはちょっと違う。清水崇は中原昌也との対談で、幼いころ弟を驚かすことばかりを考えていたというのだけど、実際『…

ムーアの師匠による反プロパガンダ映画『アトミック・カフェ』

ひさびさの更新。今日は「スマスマ」のビストロスマップにキャメロン・ディアスが出演するという記念すべき日だった。あの陽気な喋りっぷりと、あきれるほど爽快な食いっぷりについて、心行くまで語りたいという気持ちを抑えつつ、以下──。 『ボウリング・フ…

「『ボウリング・フォー・コロンバイン』演出問題」を検証してみる

日本での公開を目前に控えたマイケル・ムーアの『華氏911』が話題になっている。町山智浩アメリカ日記(http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040715ほか)によると、ブッシュ政権とマスコミへの痛快な批判が見どころとなっているようだ。一方、ムーア万歳的な…

上手に列をつくれるひと、つくれないひと

「世の中には二種類の人間がいる」という台詞を、だれが考えたのかわからないけど、以前から思っていて、今日あらためて実感したことがある。人は、列に上手に並べられる奴と並べられない奴とに分かれるのだ。以下は、とある商店街にあるラーメン屋の周辺図…

『アリー my Love』日本版計画

巷のOLのハートを鷲掴みにしたという『アリー my Love』(アリー・myラブ)を少しずつ見ている。1997年に始まり、すでに日本での放送も終了しているのだから、いまさらと思われるかもしれないけど、面白いものは面白い。学園ドラマとかソープ・オペラとかシ…

木村祐一とキレてみよう

血液型で性格が分かるかというといささか疑問ではあるものの、同じ血液型の人間に秘かにちょっとした連帯感をもつのがAB型の人間であるのはたしかだと思う。「何型?」「AB」「あ、オレも」「へえ」と冷淡な態度を装いつつも、彼らのあいだには、それだけで…

「WORLD DOWN TOWN」がヤヴァイことになってきた

ダウンタウンが久しぶりに深夜番組をやっている。「WORLD DOWN TOWN」(ワールドダウンタウン http://www.fujitv.co.jp/b_hp/wdt/)という人を喰ったタイトルから想像できるように、欧米のヘッドラインニュース番組を真似たものだ。未見のひとのために説明す…

「正々堂々と狡くあれ」

2004年6月4日、WBA世界フェザー級タイトルマッチが行われ、挑戦者佐藤修が王者クリス・ジョンに敗れた。解説の畑山隆則は試合中何度も「(佐藤選手の戦い方は)正直すぎます」ともどかしそうに指摘していたが、実際この試合の流れを一言でいえば、佐藤は試合…

「孤独な惑星」展@水戸芸術館

「孤独な惑星」展@水戸芸術館。 当人は自覚しがたい不安定なグロテスクさをカメラは容赦なく定着する。リネケ・ダイクストラRineke Dijkstraの「ビーチ・ポートレート」シリーズは、そんな「異形」に美しさを見い出しているように思える。少年少女の裸体と…

美人は損する?

「細い体型の奥さんや恋人がいる男性は、浮気する可能性が高いことが調査により明らかになった」(AZOZ BLOG05/15/2004より。元記事=Men prefer curvy to slim) ヴィクトリア・ベッカムに同情的な記事だけど、もちろん嫉妬と羨望がベースにあるのだろう。…

「竹熊漫談」から漫画の未来を想像する

竹熊健太郎の『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』(イースト・プレス刊ISBN:4872574206)は業界論、作品論、作家論、そしてあの『サルまん』の制作秘話の四部構成になっている。タイトルからして一種の暴露本と思われるかもしれないが、原稿料についての記述は…

描けすぎるアイドル、中川翔子

絵でネタを展開する芸人が最近増えたような気がする。鉄拳はその筆頭だろうか。草分け的存在として、いつもここからも挙げられるだろう。たしか昨年だったと思うけど、「テンパイ」という深夜番組があって、若手芸人にネタをやらせたり、デビューしたばかり…

ミルコとグルグルマシンの冷たい関係

ここ一、二年、格闘技界の人気者たちがこぞってバラエティに登場し、三枚目ぶりを披露している。ボブ・サップが仮装七変化に挑み、桜庭和志が高速回転グルグルマシンに身を委ね、ヴァンダレイ・シウバが納豆に食らい付き、アーネスト・ホーストが罰ゲームで…

『エレファント』の「美しさ」

コロンバイン高校銃乱射事件をモデルにした映画『エレファント』には、息を呑むような美しい場面ばかりがある。校内と校外を滑らかに行き来し移動するカメラは、何人かの高校生に焦点をあわせ、何度か被写体を替えながら、時間と空間を縫っていく。次々と線…

いいひと、曙

「やってみたい」曙 タイソン戦熱望 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040417-00000015-spn-spo 一度も勝ってないのにおいしい試合を望むのは虫が良すぎやしないか? いやそもそもおいしいかどうかははなはだ疑問。曙太郎はごく自然に素直な気持ちを語っ…

小林賢太郎プロデュース公演「PAPER RUNNER」

小林賢太郎プロデュース公演「PAPER RUNNER」@本多劇場。ラーメンズよりもラディカルさが控えめな、ウェルメイドで大衆受けしそうな公演だった。個性豊かな面々がある危機をきっかけに一致団結し解決にあたるという一種の成長譚。物語全体にフリとオチがバラ…

「身体/人体」をめぐる展覧会

『群像』5月号をパラパラと眺める。表紙のMAYA MAXXが描いた黒い猿と、目次の大胆なデザインが目につく。ADが祖父江慎に交代したのですね。 気になった記事は五十嵐太郎の美術批評(レポート)。パトリシア・ピッチニーニ展、小谷元彦展、映画『イノセンス』…