芸術

Chim↑Pom問題をめぐる単純にして大きな誤解

webDICEがChim↑Pom問題についてまとめ、業界関係者(?)からアンケートをとっている。→http://www.webdice.jp/dice/detail/1103/ 【質問1】 Chim↑Pomは謝罪するべきだったのか?するべきではなかったのか?【質問2】 質問1で回答した理由を教えてください。…

My Kid Could Paint That

http://www.sonyclassics.com/mykidcouldpaintthat/ ところでこの騒動をめぐり、町山智浩は「王様は裸だ!」と言わなければならないと言う*1のだけど、「裸だ」の一言で済むような話なら高値などつかないのではないだろうか。デュシャンの《泉》に対して「こ…

いまあざやかに 丸井金猊展

友人のおじいさんの展覧会が6月1日(日)まで開催しています。 http://www.icm-jp.com/tenran/ http://allabout.co.jp/interest/japanesepaint/closeup/CU20080422A/

落書きとホームレス その3

最近の話題を少しだけ意識しつつ、『ネットカフェ難民』を読んでみた。 ほら、いたでしょう? ヒッピーとか、フーテンとか、いつの時代にも、家を捨て、街を浮遊して生きる若者たちが。ネットカフェ難民の少なからずは、その系譜に属する若者なのかもしれな…

落書きとホームレス その2

渋谷アートギャラリー246をめぐる騒動が、ちょっとだけ進展し、→会田誠も言及しはじめた。 会田氏は自作に「落書き」を積極的に取り入れるストリート系アーティストの最右翼といえないこともないし、また、美術教育がテーマの作品も手がけている。こういう問…

落書きとホームレス

些細といえば些細な話だが、今年の春、渋谷駅近くに、ある「ギャラリー」がつくられた。→「R246渋谷駅の高架下通路がアートギャラリーに!」 ところが、だれかがそこに落書きをし、 「落書きをなんとかやめさせたい」との願いを込めて描かれた東京・渋谷の「…

村上隆回顧展etc.

2003年のドキュメンタリー「にんげんドキュメント─村上隆・アートがなければ生きられない」1/5、2/5、3/5、4/5、5/5。六本木再開発プロジェクト関連の仕事と朝霞の工房の様子を中心に追っている。ようするにアーティストとしては珍しくコマーシャルな仕事を…

Perfumeの新曲タイトル

「ポリリズム」。アイドルらしからぬ乾いたタイトルで、いろいろ想像が膨らんでしまう。たんなる偶然だろうけど、(日本の)現代美術で「ポリリズム」といえば村上隆の作品。http://www.takahashi-collection.com/ そして村上隆といえばアイドルを使った作品…

気分はそろそろ戦争

たしか自分が小学生のときの授業では、戦争とはすでに過去の出来事であり、イラン・イラクなどは、この平和な時代に未だに小競り合いをしている気の毒な国家という、いわば同情さえ受けていたと記憶しているのだけど、昨今では、そのような呑気な気分こそ、…

『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』

アウトサイダー・アートを、アウトサイダー・アートだから好き、といってしまうのは、間違いというか、つまらないことなのだろうけど、ニキフォルのようなアウトサイダーの作品は、どこか理性が飛んでいるように見えるという意味で、なんだか気になってしま…

イッセー尾形 スタジオライブ

5月14日、NHK芸術劇場で放送。観客のいないスタジオでのパフォーマンスは、ライブというよりもレコーディングのような印象。反響のない密室で行われれば、否応なく一挙手一投足を注視させられ、芸というより芸術を鑑賞するような見方を誘われる。自分にとっ…

村上隆とナルミヤの和解をめぐる話について

「マウスくん」訴訟で和解=ナルミヤが4千万円支払い−東京地裁 子供服メーカー「ナルミヤ・インターナショナル」(東京都港区)のキャラクターをめぐり、現代美術家の村上隆さん(44)が著作権を侵害されたとして、同社を相手に損害賠償などを求めた訴訟は24…

『のだめカンタービレ』と芸術マンガ

『のだめカンタービレ』、めちゃめちゃテンポが良くて読みやすいです。ギャグとクラシックの組み合わせも新鮮。のだめは自分のことを愛称で呼ぶような、ある意味イタイ、天然の三枚目だけど、不思議ちゃん的なやらしさがなくて、絵柄も全然媚びてないという…

杉本博司の昭和天皇

杉本博司は2年前、銀座エルメスで開催された「歴史の歴史」展で、自ら収集した古美術品と自作を巧妙に組み合わせ、杉本マジックとでもいいたくなるような不思議な空間を立ち上げていた。それに比べるとシンプルではあるものの、森美術館で開催中の「時間の…

長島有里枝展@NADiff

1993年、パルコ主催の公募展「アーバナート」で荒木経惟に見いだされ、女性写真家ブームの火付け役的存在となった長島有里枝の個展。 記憶を頼りに再現すると、こぢんまりした白い展示空間に、日常を撮った六つ切りのカラー写真が数十点、いくつもの表情を連…

「身体/人体」をめぐる展覧会

『群像』5月号をパラパラと眺める。表紙のMAYA MAXXが描いた黒い猿と、目次の大胆なデザインが目につく。ADが祖父江慎に交代したのですね。 気になった記事は五十嵐太郎の美術批評(レポート)。パトリシア・ピッチニーニ展、小谷元彦展、映画『イノセンス』…