元クラウディーズライブ 第五回 公開録音

そういえば一週間前、元クラウディーズ http://www.ninpop.com/moto/のライブを観に行った。僕にとっては「放送室」と並んで、今もっとも心地よくトークを聞ける機会のひとつ。今回はほぼ二ヶ月ぶりと久々だったせいか、三人ともなかなか調子が掴めない様子。そのせいかエピソードトーク中心の展開だった。とくに笑えたのは、少し前を歩く中年男が、後ろを歩く木村に気づいているにもかかわらず、その進行方向に痰を吐いたので、追いかけて注意しようとしたら、痰が絡んでうまく喋れなかったという話かな。
さて今回の収録作品は二つ。芸人・千原浩史の婚約発表記者会見のコントは、倉本と木村が記者として質問しつつ、千原にクイズを出させるという即興ならではの形式が面白かった。千原の結婚相手の名は美代子。木村が「どんなプロポーズだったんですか? さぞかし面白いプロポーズだったんでしょうねえ」とプレッシャーをかけ、千原が言いよどんでいるところを、「じゃあ、まず、美代子さんのツッコミから教えてください」と畳みかける。そしてさらに「ツッコミといっても、美代子さんも素人ですからね、ちょっとピントがずれてるんでしょうねえ」と追い打ち。この瞬間、その日のお笑い知恵熱の最高値が記録された(推測)*1
ところで本シリーズでは毎回、前回公演時に募られた希望者から選ばれた一人が前説をすることになっていて、この日は自主映画をやっているという女性が舞台に立った。率直に言って、あまり声は通らず、流暢とはいえない話だったのだけど、まったく耳を傾けず、喋りどおしの客がいて、それにつられて会場全体が騒々しいままであることに、少し驚くと同時に腹が立った。僕にはだれかが喋ると黙る癖があり、一応、仕事柄、聞き手に回ることが多いためか、余計に一部の客の反応が気になった。でも、まあそういうひともいるか。怒ってもしょうがないと思って我慢していた。その後、出演者は一人ずつ登場。最初は木村。舞台上の卓袱台に着くと、話相手がいないので手持ち無沙汰でもあるせいか、「緊張せえへんかった? え、全然? 偉いなあ」と最前列に座った前説の女性に声を掛けていた。こういう心配り(たぶん)に人柄が表れるような気がする。

*1:ちなみにそこでひねり出されたのは「余計汚れるわよ!」というツッコミ。