水野先生の偉業を讃える

ホワイトデーの本日、虹色に輝くテクノポップ爆弾が投下されたことに気づいていないひとはいるのでしょうか。まさか銀色に光る「冊子」ことブックレットに目を奪われ、忘れてしまうようなことはないと思いますが、このブックレットについてはひとまず置いておきましょう。そう、最後のページ(表3)におまけのようにペタリと貼られたDVDこそ、この爆弾の本体なのです。
早速再生してみると冒頭から画面に漲るテンションの高さに鳥肌が立ち、ただならぬ気合いの入りように圧倒されます。クオリティはもちろん、3人のポテンシャルの高さは、もっと評価されるべきだと思わざるをえないでしょう。ただ、アップの挿入はともかく、カットを割りすぎなのと、引きの画が少ないのが玉に瑕かなあ。こんなふうに慌ただしく見せなくても十分成立すると思うんだけど、それもこれも会場の小ささから来る必然なのだろうか……。

ファン・サーヴィス [bitter] [DVD]

ファン・サーヴィス [bitter] [DVD]

さて、それと関係するようなしないような話ですが、Perfumeは楽曲に比べて、振付があまり語られてない気がするんですよね。そこで、以前も紹介した気がするけど、代表作のひとつ「エレクトロ・ワールド」の全振付をワンカットで収めた動画を貼っておきましょう。

この狭いステージで(涙)、この躍動感…!
パントマイムのように奇妙に説明的かつ通俗的ですが、疾走感あふれる楽曲、機械的に歪められた歌声、そしてダイナミックにイメージを展開する歌詞に絶えず連動しつつ拮抗することで、昨今巷にあふれる、振付というか、だらしなく楽曲に寄り添う惰性的な動きにすぎないものとは一線を画した、ほとんど歌詞・リズムの直訳でありながら自律した世界──前人未到の不思議な洗練の域に達しています(いるように見えます)。
この偉大な振付によって、「エレクトロ・ワールド」を真の傑作たらしめたのが通称「水野先生」。ちなみにDVDのクレジットでも判るように、水野先生は「MIKIKO」に改名されたようです*1

[追記]上のリンク先の動画が削除されていたので貼り換えます。今のところこれぐらいしか……。

[再追記]ニコニコ動画にUPされてました。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm554778