中川剛のラップ

ヒップホップファンのあいだで賛否両論を呼んでいるという、07年9月4日放送の「リンカーン世界ウルリン滞在記

ヒップホップとお笑いは、対抗文化としてなんらかの共通点が見られるはずなんですが、両者が並べて語られることは、これまでほとんどなかったと思うんですよ。でも、そもそもアメリカでは先鋭的なスタンダップコメディとラップは地続きの表現に見えるし、日本では紳助・竜介の漫才に端を発するお笑い文化は持たざるものの武器としても見られている。
ただ、日本ではラップ自体が少々特殊な趣味・嗜好のジャンルとして括られたり、お笑いも政治的な主張を含むものは敬遠されたりする。おそらく、こうした傾向があるために、ヒップホップとお笑いは、水と油といえばいえるのかもしれない一方、不自然に分断されているような印象をもってしまうんですよね。

そんななか、島田紳助発案のM-1の第1回優勝者、中川家の剛がラップに挑戦するという企画は、かなり興味深い趣向。そして、これがなかなかよかった…! 強面ラッパーたちを戯画化しつつ、ヒップホップの本質に迫り、表現の動機に踏み込んでいくという展開は、お決まりのパターンながら涙を誘う。

以下、そのうち削除されるかもしれないので、お早めに。剛のラップだけ見たい人は最後のリンクで。